多発性硬化症(Multiple Sclerosis又はMS)
めまいと背中合わせの病気です。
多発性硬化症というなじみのない病名を医師に告げられたら患者さんやご家族の方は、これがどのような病気なのか、つらい症状は治るのか、あるいはこれからどうなるのか、とても不安でいっぱいのことと思います。
多発性硬化症は現在のところ根治する方法はなく、多くの患者さんでは症状が治まったり再発したりする病気です。
しかし、この病気を理解し、医師と協力して治療にあたれば、再発を少なくしたり、再発してもその症状を軽く抑えることができます。
分からないところ詳しく知りたいことは、遠慮なく聞いてください。
十分な効果を得るためには、ご自分がおかれている状況や診断、治療の意味を知ることが非常に大切です。
多発性硬化症とは
多発性硬化症は中枢神経系(脳・脊髄)の病気です。
中枢神経では神経細胞体から出る電線のような軸索を通して電気信号を伝え、圧力・痛み・温度などでの感覚や身体を動かす命令など送っています。
電線がショートを防ぐため、ビニールのカバー(絶縁体)で覆われているように、中枢神経もミエリン(髄鞘ずいしょう)というもので覆われています。
多発性硬化症ではミエリンが炎症により壊れ、中の電線がむき出しになって(脱髄)、信号が伝わりにくくなったり、あるいは漏電で異常な信号を伝えたりすることがあります。その結果、視力障害、運動障害、感覚障害などの様々な神経症状があらわれるのです。
脱髄(だつずい)は脳や脊髄のあちこちに起こり、治っても繰り返し起こります。
脱髄が多発し、炎症が治まった後に傷跡が硬くなるので、「多発性硬化症」の名があります。英語のmultipleマルチプル(多発性)sclerosisスクレローシス(硬化症)の頭文字をとって、MSとも呼びます。









